ネットショップの品揃え

ある真珠会社の社長さんがネット販売を始められる際のご相談を元に、

「ネットショップの品揃え」について考えます。

ある真珠会社の社長さんがネット販売を始められる際の
ご相談を元に、研究を進めます。

ご相談をお受けした中で、以下のようなやり取りがありました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(私)
「インターネット上では、どんなお店にされるんですか?」

(社長)
「パールだけでは線が細いと思うから、他の宝飾品や時計など
 も品揃えしようと思ってます。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そこで今回は、「ネットショップの品揃え」について考えます。

パールの卸売が本業の会社が、新たにネットショップを始め
られるという時に、パールだけではなく他の宝飾品や時計など
も取り扱った方がいいのかどうか?

まずはネットショップに限らず、リアルのショップでの品揃え
について考えます。


一般論としては、品揃えは、広さと深さで考えます。
広さとは、いろんな種類の商品があるかどうか、
深さとは、ある種類の商品の中での選択肢の多さ を意味します。

昔は野菜は八百屋、魚は魚屋、文房具は文房具屋、って
それぞれの専門のお店で買う時代がありましたよね。
●●屋っていう、何らかの業種の専門店ですね。
それが、スーパーやデパート、ジャスコやイトーヨーカドー、
ダイエーなんかみたいなお店が増えて、1箇所でいろんな
モノが買える「ワンストップショッピング」が主流になりました。
何でも屋的な、総合的品揃えのお店です。

一方で最近はまた、ヤマダ電機に代表される家電専門店や、
ユニクロのような強い業種専門店も勢力を拡大しています。

業種専門のお店(狭くて深い品揃え)と
総合的品揃え(広くて浅い品揃え)のお店があって、
それぞれがお客様獲得の競争をしているわけですね。

正解があるわけではなく、戦略の問題です。
どんなお客様のどんな生活スタイルに受け入れられるお店を
作るのかを考える必要があるわけです。

さて一方、ネットショップの方へ話を移します。
ネットショップにおける品揃えは、リアルの店舗とは異なる
ポイントがあります。

●在庫を持たなくても商売が可能なので、掲載するだけなら
 品揃えはいくらでも広げることができる。

●店の広さ(在庫を置くスペース)に関係なく、品揃えを
 広げることができる。

上記の理由から、多くの社長さんは、ネットショップは品揃えを
増やしていこうと考えられるようです。

リアルの経営上で、在庫金額や店舗スペースの問題でお悩み
の経営者の方ほど、その傾向が強いかもしれません。

ただしこれらは、売る側(お店側)からの視点です。
リアルの店舗では、いろんな商品があった方が、来てくれた
お客様に対しての売り逃しが減るから、可能ならいろいろあった
方がいいのですが、ネットの場合はちょっと違うんですね。

当たり前のことですが、あらためてお客様の視点で考えてみます。
まず、ネットショップはリアルのお店と違い、出かけていく必要
がありません。ですから、別にそのお店で目当ての商品がなくて
も、すぐに他のお店で探すことができます。

ショップはネット上に星の数ほどあるので、別に何とも思いません。
クリック一つで他のお店に飛んでいけますからね。

ですからいろんなものが売っている品揃え豊富なお店でいろいろ
まとめて買いたいというニーズはほとんどなくなり、
目的の商品に関しての深い品揃えや、問合せ対応や購入後の
サポートなども含めて、その商品に関するプロのショップで
買いたいと考えます。

だからネットショップでは、その分野のナンバー1ショップをめざすか、
独自またはニッチな分野の専門店を目指す必要がある、というのが、
いわゆる定説です。


リアルでご商売をされている場合はそれとも関係してきますので
一概には言えませんが、少なくともネットショップの立ち上げの段階
では、狭いところで存在価値を高める方がいいと思います。


まずは何らかの商品で、「突破口」を開くことが必要なんです。

始めたばかりのネットショップだけど、限られたその分野に限れば、
そのお店で買う価値がある という存在にならないといけないんです。

私のショップ場合は、最初は「電子辞書」という分野でした。
今でこそ、高校生・大学生をはじめ、持ってて当たり前のように
なりつつありますが、4年前のころは、全然まだまだ認知されて
いない分野でした。

そんな時に、その分野の商品を、できるだけ安く、できるだけ詳しい
説明をして、お客様のニーズに敏感に反応しながら販売しました。

そのころは、大手のショップもあまり力を入れてない分野でしたし、
メーカーとしてもそれほど宣伝・広告したりしていない分野でした。
でも、一部のお客様にとっては、とても魅力があって、どうしても
欲しい商品だったんです。

その一部のお客様にとっては、私のショップの品揃え、知名度など
関係なかったんですね。「電子辞書が欲しい」「電子辞書の情報が
欲しい」「電子辞書について聞きたい」というニーズを満たして
くれれば、それで充分、選ぶに値するショップになったんですね。


それで、最初の勢いがついたんです。
ネットショップでもリアル店舗でも、立ち上げ当初は「勢い」が必須です。

ですから、パール販売会社社長にも、パール専門店として、
徹底的にそこに焦点を絞ってスタートされることをお奨めしました。
真珠っていう、ある種特殊な、売る側からすると売りにくい、
お客様からすると買いにくい 商品だからなおさらです。

ネットショップの品揃えに関しては、
「まずは何らかの分野で存在意義のあるショップになる」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ことが優先です。

それで勢いがついてから、更なる品揃え戦略を考えるといいと
思います。

ご不明な点、分りにくかった点、ご質問・お問い合わせ等、
ございましたらなんでもお寄せ下さい。
⇒ info@openlabo.net

(補足)
楽天市場のECコンサルタントは、
「商品点数は売上と比例するから、品数を増やしましょう」
って必ず言います。
上記の内容と矛盾するようですが、これはこれで本当です。
その点については、また機会を改めて、考察したいと思います。

コメント

コメント投稿

保存しますか?